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発達障害の塾ガイドおもな発達障害の種類と特徴自閉症スペクトラム障害(ASD)

自閉症スペクトラム障害(ASD)

アスペルガーを含む自閉症スペクトラム(ASD)の特徴やおもな症状を解説しているページです。

アスペルガー・自閉症スペクトラム(ASD)の特徴

自閉症スペクトラム障害(ASD)とは広汎性発達障害を連続体(スペクトラム)にとらえた名称で、自閉症やアスペルガー症候群、小児期崩壊性障害、レット症候群などが含まれています。

ASDは150人の1人の割合で発症し、その中でももっとも多いのが古典的な自閉症だと言われています。症状が軽い方から重度の方まで、幅広く含めてASDと呼ばれています。

ASDの原因はまだ解明されていませんが、生まれつきの脳の機能障害や多くの遺伝的な要因などが複雑に関与して起こるだろうと考えられています。

特徴としては、次のような障害が挙げられます。

  • 1/対人関係の障害(社会性の障害)
  • 2/コミュニケーションの障害(言語機能の発達障害)
  • 3イマジネーションの障害(こだわり行動と興味の偏り、固執性)

この3つの障害により、ASDの子どもは自分の意思を伝えることが苦手だったり想像力が乏しく同じ行動しかできなかったり、光や音に対して過敏な反応を示すことがあります。

ASDの症状は2歳までに出ることもありますが、軽症の場合は判断がつきません。学齢期になり分かることが多く、男女比では女子に比べて男子の方が2~4倍発症率が高くなっています。
自閉症者の近親者では、発生頻度は約5~10倍になることもあるようです。

ASDのおもな症状

  • 決まった順序でやらないと気がすまない
  • 1つのことに熱中するので、同時に2つのことができない
  • 人に触られるのが苦手
  • 目があっても視線をそらす
  • 自分の好きな同じ話題・活動ばかりをする
  • とても些細なことで怒る
  • 音に過敏
  • 感情表現が乏しい
  • 他人に関わろうとしない
  • 集団で遊んだり、ルールを守って遊ぶのが上手くできない
  • 他人に応答せず、耳が聞こえないように見える
  • 他人の存在をわすれる
  • 指を鳴らし続けるなど、同じ手の格好や動作を繰り返す
  • 動いたり回転するものに、強い興味をもつ

ASDの子どもへの接し方

自閉症でもアスペルガー症候群でも、ASDは診断が難しくまわりが気づいてあげないと、大人になってから気づくということも多い障害です。
ASDを根本から治す治療薬や治療法はありませんが、できるだけ早く発見して療育を受けることでコミュニケーション能力が向上し、人との接し方も上手になっていきます。

ASDの子どもは言葉によるコミュニケーションが困難なことが多いですが、視覚から入る情報に対しては優れていることが多いため、具体的な絵カードや言葉カード、写真などを指示やスケジュールを伝えるための補助として用います。
なるべく抽象的や複雑な表現はせずに、短く具体的に行います。「遊んだあとはおもちゃを○○にきちんと片付けないとダメだよ」よりも「○○くん、おもちゃを片付けます」など、否定的より肯定的な言葉が効果的です。

生活面でも、いつ・どこで・何を・いつまでするというようにスケジュールを組み立てて示してあげることで安心します。

「ちょっと待って」という抽象的な言葉よりも「○時○分まで」「このタイマーがなるまで」など具体的に示す方が理解できます。

ASDの子どもへの接し方 具体例

自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもに対して、どういう接し方をすれば良いのかわからないという方もいると思います。
こちらでは、具体例を挙げて、自閉症スペクトラム障害(ASD)の子への適切な接し方についてご紹介していきます。

耳で聞いたことが理解しにくい子には、視覚化してあげましょう

自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、「耳から入る情報が苦手」という特徴があります。

例えば、「同じ話を何回もしているのに理解してくれない」「全く聞こえていないような反応をする」など、耳からの情報を理解するのが苦手な子です。

そんな特徴がある子には、伝えたいことを目で見えるようにしてあげると良いでしょう。

  • 片づける場所に片づけるべきものの絵を貼る
  • 時間の変更はスケジュールに書き込む
  • ルールを絵や文字で書いておく

何回注意しても直らなかったことでも、絵や文字で書いておくだけで改善されることもあります。
耳からの情報を理解しきれないASDの子どもでも、目からの情報に対しては理解力が高いからです。

興味・関心があることを否定しない

特定のものに興味や関心が強い場合、それを徹底的にさせてあげた方がプラスになります。
たとえば、文字に強い関心のあるASDの子に、難しい漢字の読み方を質問されたら、きちんと教え、書けるようになるまで練習するなどです。

自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、得意なことと苦手なことが非常にはっきりとわかれています。得意なことを伸ばしてあげると、特定の分野における能力がとても高くなることがあります。

始まりと終わりを明確にしてあげる

卒業式や入学式などの学校のイベント、学校の授業、食事の時間など、じっとしていなくてはいけない時に、急に立って動き出してしまう自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どももいます。

このような場合、いつまでじっとしていれば良いのかがわからないため、つい動き回ってしまいます。
そのため、始まる時間と終わる時間を明確にしてあげることが大切です。

時間を守る子が多いのも自閉症スペクトラム障害(ASD)の特徴のひとつですから、始まる時間と終わる時間をスケジュールとして視覚化してあげると、その時間は座っていてくれるでしょう。

また、食事の時間はきっちり決まっていないものなので、「いただきます」「ごちそうさま」を合図にしてあげるのもおすすめです。
「いただきます」を言ったら座る、「ごちそうさま」を言ったら食事は終わりで動いても良い、といった風です。

療育機関や塾に通うことでより良い接し方に

自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもを療育機関に通わせることは、子どもだけではなく親にも良い影響を及ぼします。
子どもを療育機関に通わせ始めた母親に取ったアンケートでは、次のような意見が多く見られました。[1]

  • 先生が子どもとの接し方を教えてくれる
  • 同じ障害を持つ母親と交流や相談ができる
  • 子どものことを理解できるようになった
  • 困ったときに先生に相談できるので安心

先生に相談できるだけではなく、同じASDの子どもを持つ親と情報交換ができると、接し方のヒントも得られますし、心強いですよね。

こちらは療育機関に通っている方の意見でしたが、自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どものための塾もあります。
子どもにより良い接し方をするためには、このような塾に通わせるのもひとつの方法です。

なぜASDの子どもに塾がおすすめなのか?

ASDの子どもは、なぜ塾に行った方が良いと言われているのでしょうか。その理由は、ASDの症状緩和に大きく関わってくるためです。

スキルを習得することで生活がしやすくなるため

現在、ASDには医学的な治療法がなく、症状を改善していくためには、教育機関や療育機関での学習が最も大切です。 ASDを完治させるための治療法が確立されていないのですから、少しでも症状を緩和して、日常生活や社会生活をしやすくしてあげることが、本人にとって一番必要なことでしょう。

生活をしやすくしてあげるためには、やはり、発達障害を持つ人のための塾に通うことが有効。 塾では、読み書きや計算、社会生活スキル、コミュニケーション方法に至るまで、本人の苦手分野に合わせて、とことん練習していくことができるからです。

6歳までの教育が症状の緩和に繋がるため

ASDの症状を軽くするためには、小学校に上がる年齢までが大切だと言われています。 6歳くらいまでに、コミュニケーション能力や言語能力を改善しておけば、その後の年齢での症状は大きく変わってくるのです。

幼児期に利用できる教育機関は限られていますが、塾であれば幼児期の子どもを受け入れてくれるところも多くあります。 日常生活や社会生活をスムーズにさせるためにも、大人になってからのASDの症状を緩和するのも、できるだけ小さいうちから改善に取り組んでいくことが大切。 そのための方法として、発達障害の塾に通うことは非常に効果的だと言えるでしょう。

ASDが悪化するとどうなるか?

ASDの症状が悪化すると、その他の障害を併発してしまうこともあると考えられています。併発する可能性がある障害は次の4つです。

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)は、ASDと併発する障害として、最も有名なものでしょう。 AD/HDとASDの症状は重複する部分が多く、間違えられやすい障害ですが、両方の診断を持っているという方も少なくありません。 AD/HDがASDと併発するのは、児童期から青年期にかけてだと言われているので、これに該当する年齢になる前に、ASDの症状を改善していくことが大切です。

学習障害(LD)

学習障害(LD)は、AD/HDやASDと同時に併発することが多いと言われている障害で、学習に対する苦手さを特徴とします。 学習するために必要な能力は、小学校に入学する年齢である6歳くらいまでに整うとされているため、この年齢までに学習するための能力が身についていないと、LDを併発する可能性が高くなるでしょう。 LDやAD/HDを併発してしまうと障害の症状は更に悪化するため、早めに対処することをおすすめします。

解離性障害

解離性障害とは、俗に言う「多重人格障害」のことです。最近になって、ASDの人は解離性障害を併発する可能性が高いと言われるようになりました。 ASDの人は社会生活やコミュニケーションなどが苦手で、強いストレスを抱えている方も多いようです。 解離性障害は強いストレスが発生した時に、その辛さから逃れようとすることが原因だと言われているため、併発する可能性が高いのかもしれません。 また、何か一点に集中しやすいため、解離しやすい傾向があるとも考えられています。

てんかん

ASDの人がてんかんを併発している割合は、約30%とされており、2~18歳程度で発症することが多いそうです。 てんかんを併発する可能性は、ASDの症状の重さと年齢によって変わり、ASDの症状が重く、年齢が高くなるほど併発率も高くなっていきます[2]。

てんかんは、脳の神経細胞の活動が活発になり過ぎることで引き起こされますが、ASDの人は感覚が鋭い場合も多く、このことが併発の原因となっているのかもしれません。[2]

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【参考URL】

参考[1]:川崎医療福祉学会誌「自閉症スペクトラム児をもつ母親の育児ストレスに関する研究」
https://kwmw.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=13144&item_no=1&page_id=13&block_id=17

参考[2]:日本薬理学会『自閉症スペクトラム症とてんかん』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/148/2/148_121/_pdf

発達障害学習塾ガイド【子供向け】