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自閉症スペクトラムの子どもの勉強方法はどうする?

自閉症スペクトラムの子どもに対しては、どのような勉強方法を取り入れるとよいのでしょうか。自閉症スペクトラムの特徴や、接し方の注意点と共に確認しておきましょう。

自閉症スペクトラムの特徴

自閉症スペクトラムは、「アスペルガー症候群」や「自閉症」などを含んでいます。2013年にアメリカ精神医学会が2013年に作成した分類名で、厚生労働省やWHOの分類では、PDD(広汎性発達障害)と呼ばれるものです。

「社会的なコミュニケーションが苦手」「特定の物事に強いこだわりがある」などの特徴があり、人によってその現れ方は大きく異なります。

自閉症スペクトラムの勉強法

自閉症スペクトラムの子どもは、どのように勉強を進めていけばよいのでしょうか?

その現れ方は子どもによって大きく異なりますが、「興味のあることには、とことんまで没頭できる」という場合も多くあります。本人が没頭したい分野については、どんどん伸ばすようにしましょう。

では、本人がなかなか興味を持てない分野の勉強については、どうすればよいのでしょうか。全ての子どもに有効とは限りませんが、ヒントとなるポイントを紹介します。

1.「想定外」「予想外」を少なくする

自閉症スペクトラムの子どもは多くの場合、「想定外」のことや「新しいこと」が苦手だとされています。

そのため、物事をあらかじめ「予想できるようにしておく」工夫をすることが、勉強をスムーズに進めるために役立つ場合があるのです。つまり、復習よりも「予習」に力を入れることで、授業でどんな勉強をするのか、あらかじめ把握できるようにします。

また、「予定表」を作り、物事を事前に知らせておくことで、本人の気持ちに余裕が生まれ、予想外のことによる混乱を防止できる可能性が高まります。

2.視覚情報を利用する

自閉症スペクトラムのうち、特に「アスペルガー症候群」については、「視覚情報」を利用した勉強が有効であるとされています。

先生や親が、声を出して説明する「聴覚情報」に頼るのではなく、イラストや図などを多く使って説明することで、自閉症スペクトラムの子どもにとっては理解しやすい傾向にあるのです。

ただし、図の情報量が多すぎると逆に混乱してしまうことも。そういう場合は、シンプルで色の少ない図に変更するなどの工夫をし、本人にあった図になるように調整しましょう。

自閉症スペクトラムの子どもへの接し方・注意点

自閉症スペクトラムの子どもの勉強では、いくつかの点に注意して接するようにしてください。

まず、自閉症スペクトラムの子どもは「空気を読む」「顔色を読む」などのコミュニケーションが苦手なことが多いという点です。そのため、表情や言葉のニュアンスを「くみ取らせる」ようなことは避けましょう。

例えば、こちらとしては優しく教えるつもりで、笑顔で「これは間違いだよ」と言っても、自閉症スペクトラムの子どもには「笑顔で」というニュアンスは伝わらない可能性があります。「間違い」という言葉の意味だけをそのまま受け取ってしまい、傷ついてしまう可能性があるのです。「曖昧な表現」も、自閉症スペクトラムの子どもに対しては混乱の原因になる可能性があるので、避けたほうがよいでしょう。

否定的な言葉はできるだけ使わず、曖昧ではなく具体的な表現を使うことが推奨されています。

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