発達障害の子どもが高卒資格を得るには?
このページでは、発達障害などを持つお子さんが高卒資格を得るための選択肢の一つ、「通信制高校」について紹介しています。
通信制高校という選択肢
発達障害を持つ子どもが、普通高校では高卒資格を得るのが難しそうなケースは少なくないでしょう。それでも、本人が「高卒資格が欲しい」あるいは家族が「高卒資格は持たせてやりたい」と思うのは自然なことです。そんなときの選択肢として、「通信制高校」を検討してみてください。通信制高校の役割や特徴などを説明していきます。
通信制高校を卒業すると高卒の資格をもらえる
通信制の高校について、「全日制高校と同じ高卒の資格を得られるの?」という疑問を持っている人が多いかもしれません。ですが、心配は無用です。全日制の高校と全く同じ高卒の資格を受けられます。通信制高校は、正式に「高等学校」という位置づけになっています。つまり、全日制や定時制と同列の資格になるわけです。
ひとくちに通信制高校といっても、公立と私立に分かれており、さらに、全国のさまざまな場所にあります。通信制高校の一覧や、学校紹介のHPがなど、ネット上でたくさんの情報が公開されています。気になる学校があれば、資料を請求するなどして詳細を調べてみましょう。
また、通信高校と比較されることが多いのが「サポート校」と「高卒認定予備校」です。基本的な役割について、それぞれの違いをまとめました。
- 通信制高校
全日制や定時制の高等学校と同様、高卒の資格を得られます。 - サポート校
通信制高校を卒業するために必要な手助けをする、塾のような位置づけです。 - 高卒認定予備校
「高卒認定試験」に合格することを目標に、勉強をするところです。この試験はあくまで学力を認定するための試験であり、高卒の資格を与えるものではありません。
3つの中で、高卒の資格を得られるのは通信高校のみとなります。
発達障害の子どもも利用しやすい
通信制高校へは、それまでの学業成績はほとんど関係なく入学できます。また、毎日通学するのではなく、週に1度~月に2度程度通学するスタイルが主流です。登校する回数は少ないのですが、その分、自宅でパソコンを利用して授業を受け、レポート提出を求められる場合もあります。また、学年を設けていないため、留年の心配もありません。単位制を採用しているので、期日までに単位を取得すれば卒業が可能なのです。
通信制高校には、「周りや時間を気にせず、一人ひとりのペースで勉強を進められる」という特徴があります。そのため、発達障害や学習障害を持つ子ども、あるいは不登校の子どもにとって、大変利用しやすい高校だといえるでしょう。せひ選択肢の一つとして検討してみてください。