授業内容と料金目安
発達障害のあるお子さんのための個別指導塾、おもな授業内容や料金の目安はどれくらいなのかを調べています。
発達障害の個別指導塾、内容と料金を調べました
発達障害のある子どものための塾では、どのような授業を行っているのか。ここでは一般的な授業内容を紹介します。
就学準備
小学校入学に向けた準備を行う内容となっています。
・先生の話を聞く姿勢
・椅子に座って取りくむ姿勢
・文字の読み書き
・数の概念
学習
1対1、または1対3など少人数での学習が基本です。国語や算数、数学、英語といった教科を、それぞれの子どもに合った方法で指導を行っていきます。
小学生のみが対象の塾もあれば、高校生まで対象の塾もあります。使用教材も絵カードやシール、タブレットなど、子どもが興味をもって取り組めるように工夫している塾ばかりです。
ソーシャルスキルアップ
コミュニケーションのトレーニングを行います。学校でのお友達や先生とのコミュニケーションのとり方を学ぶことで、集団生活になじめる協調性を身につけます。
自分の気持ちを上手く相手に伝えたり、感情をコントロールできるようになります。
入学金や授業料の目安
このサイトで紹介している塾を参考に、料金目安を調べてみました。
- 入塾料:15,000円~30,000円
- 教室運営費:500円~1,500円(月額)
- 教材費:500円~(実費負担)
- 基本授業料
・1回あたり4,000円~10,000円
・月4回程度の月謝10,000円~40,000円 - 保護者相談・カウンセリング:1回3,000円~10,000円
複数のコース利用や兄弟での入塾、一人親家庭などは塾によって割引きになることもあります。
授業形態ごとの料金相場の比較
発達支援の子どものための塾では、マンツーマンによる個別指導の他に、複数の生徒と一緒に授業を行うタイプ、大勢の生徒とグループ授業を行うタイプなどの授業形態があります。
授業形態 | 授業時間 | 費用相場(月4回の場合) |
---|---|---|
1対1 | 30~60分 | 12,000~35,000円 |
1対2~4 | 50~90分 | 8,000~22,000円 |
1対6~ | 50~60分 | 10,000~23,700円 |
授業内容と費用相場のバランスが大切
マンツーマンである1対1の授業では、比較的授業時間が短く、費用の相場は最も高いという結果に。2~4人生徒で行う授業は費用相場が低めですが、子ども1人にかけられる時間が半分以下になると考えると、1対1の方が安いと感じられるでしょう。
1対多数で行われる授業は、子どもの人数に比べて費用が高い印象ですが、集団生活を学べるという点が付加されるので、マンツーマン授業とは異なったメリットがある形態です。
大勢で授業を行うタイプの中には、放課後デイサービスなどもありますが、その場合は行政からの補助金が利用できるため、利用者負担が1,000円程度になることもあります。
負担は軽減されますが、あくまでも福祉サービスという枠を越えません。
授業形態ごとの違いと安心な点
授業形態によって、行われる授業の内容にも違いが出てきます。授業内容と費用相場に加えて、子どもの適性や学んでほしいことなどを、トータルで考えて選ばなければなりません。
学習に集中できるマンツーマン
1人の生徒に対して1人の指導者が対応するのがマンツーマン授業。1対1で授業が行われるため、授業時間中は密度の濃い学習をすることが可能で、子ども1人1人のペースに合わせて、ゆっくりと学習を進められると言うメリットもあります。
費用相場は最も高くなっていますが、指導者が子ども1人に対して割く時間は、他の授業形態の何倍にもなります。例えば、子ども2人で授業を受けるとすれば、1人に対して割かれる時間は半分になってしまうので、その分学習効率は悪くなるでしょう。
人に慣れることができる小集団授業
1対複数の授業形態では、複数の生徒を「小集団」と捉えて、社会生活スキルの向上のために役立てるか、「複数の生徒に対して授業をする」と捉えて、通常の学習を複数人で行うか、という2種類に分かれているようです。
小集団として社会生活スキルを学ぶのであれば、コミュニケーションが苦手な子どもに、集団の中で過ごす前段階の教育として活用できるでしょう。
複数人で行う授業のためマンツーマンより費用相場も低くなっていて、子どもにとってもハードルの低い利用しやすい形態です。
社会的スキルを学べる複数授業
1人の指導者に対して大勢の生徒で行う授業は、学習をするというよりは、集団生活の中でのスキルやコミュニケーションスキルを磨く場。トータルで見ると「人間性を育む授業」と言えるでしょう。
費用の相場はマンツーマンと小集団で学ぶ形態の中間となりますが、マンツーマン授業では学ぶことができないスキルを学べるので、指導員が子ども1人に割く時間から費用を比較することはできません。
また、友達ができる可能性があることを考えると、マンツーマン授業にはないメリットを感じることができます。
放課後デイサービスで受けられる補助
大勢の生徒で行う授業形態の中には、「放課後デイサービス」というサービスも含まれますが、このサービスの利用時には行政からの補助を受けることができます。
- 生活保護受給世帯:0円
- 市町村民税非課税世帯:0円
- 市町村民税課税で収入が約890万円以下:4,600円
- 上記以外の世帯:37,200円
参考:厚生労働省『障害者福祉:障害児の利用者負担』
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/service/hutan2.html
この補助は市町村に申請をすれば受けられるもので、上のように世帯の収入によって負担上限月額が変わります。低所得の世帯では負担額0円になるので、どなたでも負担なく利用できるサービスです。