親子を徹底サポート!発達障害の子どものための塾情報をまとめました

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発達障害の方が安心して通える塾

名門校へ何人も進学させるといった類の指導力と、発達障害児が個々人にあったペースで学習を進められ、力を付けていくための指導力は別物。発達障害児が安心して学習できる塾の特徴を紹介します。

一般の塾と発達障害児に対応できる塾の違い

一般の塾は、子どもの成績を上げることを第一としており、生徒への細かいケアができない場合があります。

成績の悪い生徒に対して厳しく叱責する塾や、成績の悪い生徒を放置して授業をどんどん先に進めてしまう塾もあるのです。

こうした塾のやり方でも成績を伸ばせる子どもはいますが、発達障害児の場合は合わないことが多いのです。

発達障害児に対応できる塾は、心理学に関する大学と提携していることや、発達障害に詳しい専門家が在籍していることがあります。

発達障害といっても、個人ごとに特性や程度が異なるため、本やネットで得た程度の知識では対応できない場合があります。

大学や専門家がバックアップしている塾であれば、お子さんごとの特性に合わせた、柔軟な対応が期待できます。

もちろん、特性に合わせた学習カリキュラムもしっかり用意しているため、今まで学校での学習に苦戦していた子どもでも、成績アップにつながりやすいのです。

発達障害の子どもに適したサポート

発達障害の子どもに適した塾のサポートについて、以下にまとめてみました。

一人ひとりに合わせたきめ細やかなサポートがある

最近では個別指導を特色とする塾が多く見られます。生徒一人ひとりにマンツーマンで指導してくれるため、一見して発達障害児に向いているように思えますが、講師が発達障害について理解がないと問題です。

発達障害は特色が多岐にわたります。アスペルガー症候群とADHDは一見似通った部分がありますが、実際の特色は違っています。

たとえ同じLD(学習障害)に分類されているお子さんでも、読字障害(字の理解が困難)と書字障害(字を書くことが困難)は不得意な部分が全く異なるため、きちんと得意・不得意な部分について講師が理解していなければなりません。

その上、発達障害は複数の特性が重複することも多いので、画一的な指導方法では対応ができないでしょう。

講師の特性への理解不足は、学習効率を下げてしまうばかりか、お子さんに劣等感や学習へのマイナスイメージを植え付ける結果につながりかねないのです。

塾を選ぶ場合は、指導方法よりも先に、まず発達障害に関してどれだけの理解があるかが重要だといえます。

一人ひとりの特性に合わせ、きめ細やかなサポートができるかどうか、塾を選ぶ際はしっかりと見極めましょう。

幼児から社会性まで延長的なサポートがある

塾を選ぶ際には、子どもへのサポートだけではなく、大学生や社会人への研修が受けられる塾を選ぶとよいでしょう。どの年代へも包括的にサポートをしてくれる塾であれば、学校卒業後も大きな力になってくれます。

現在行われている発達障害の支援サービスの多くは、子ども向けのサポートです。

子どものころからしっかり教育すれば、大人になった時も発達障害の特性にうまく対処できるだろうという狙いや、「発達障害は大人になれば自然に治る」という俗説によってこうした方針ができあがっています。

多くの親御さんは、いい学校を出れば将来は安泰だと考え、お子さんに勉強をさせたがりますが、発達障害の子どもに限った話ではありませんが、机上の勉強だけでは社会生活に対応できないことも多々あるでしょう。

最近の企業は学歴よりもコミュニケーションスキルを重視する傾向にあるため、会話を苦手とすることが多い発達障害の人は、不利な状況に立たされています。

また、無事に就職できたとしても、会社内での体制や対人関係に悩み、辞職してしまったり、うつ病になってしまったりすることも多いのです。

就職する時の面接のしかたや、就職後のビジネススキルやコミュニケーションスキルを教える塾で学べば、発達障害の特性にうまく対処できる大人へと成長できるでしょう。

指導状況が講師間でしっかり共有されている

発達障害の子どもは、環境の変化に強いストレスを感じることがあります。塾で指導する講師は、個人的な事情によって退職することや、塾側の体制の変更によって入れ替わることがあります。

このような、指導する講師が変わるという環境の変化は、子どもにとって非常に大きなストレスとなるのです。

発達障害を持たない人であれば、多少のストレスを感じても問題はありませんが、発達障害の子どもの場合はそうはいきません。

ストレスへの耐性が低い子どもが多いため、集中力の低下によって学習意欲が大きく下がったり、ストレスに耐えかねてパニック症状を引き起こしたり、といった問題が発生する場合があります。

理想は生徒へ担当する講師を変えない塾ですが、塾側の都合もあるため、講師を変えないという保証はありません。

そのため、塾を選ぶ場合は講師を簡単に変えず、さらに、生徒一人ひとりの指導状況を講師間でしっかり共有する塾を選ぶとよいでしょう。

講師が変わると発達障害の子どもにとって強いストレスになります。

しかし、特性への対応方法や学習方法を前任の講師からしっかり受け継いでいる講師なら、発達障害の子どももすぐに落ち着きを取り戻せるでしょう。

自分のペースで学べる学習方法

発達障害の子どもは、一人ひとり学習スピードが異なります。LDなどであれば、特性によりどうしても学習に時間がかかることがあります。

また、アスペルガー症候群やADHDであれば、勉強に集中するまで時間がかかる場合や、過集中による反動で集中力が落ちるなど、発達障害のない子どもに比べるとやはり学習速度が一定とはならないのです。

もちろん指導方法によって学習効率が変わることはありますが、それでも特性ごとに学習スピードは異なります。このスピードを無理に早めてしまうと、本人の学習意欲を下げてしまうことにつながります。

塾を選ぶ場合は、子ども一人ひとりの学習ペースをしっかり把握した上で、対応する塾を選びましょう。

SSTとよばれるソーシャルスキルトレーニングを学習できる塾もある

一般的な塾といえば、学校での成績を伸ばすために学習の補助として通う場所です。

しかし、発達障害の子どもは、勉強よりも学ばねばならないことが多いため、親御さんとしては将来に不安を覚えることもあるでしょう。

そこで、子どもに学校での成績を伸ばすだけでなく、社会生活を送る上で必要な「スキル」を身につけさせるため、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を取り入れている塾があるのです。

ソーシャルスキルとは、一般的に発達障害の人が苦手とする人間関係・集団行動といった、社会生活を営むために必要な技術のこと。

簡単にいえば、発達障害でない人なら自然と身についている「相手へのマナーや距離間」「仕事や物事の流れ」「空気を読む」といった知識を学び、意識づけさせることで、社会で生きていくための基本的な力を身につけるトレーニングなのです。

SSTを取り入れている塾は、黒板やプリントを使った学習だけでなく、実際に講師との演習も行います。ただ問題を解くだけでは、上辺だけの知識しか身につきません。講師とのやりとりで体に覚えさせることで、仕事や対人関係での対応力が身につくのです。

一人ひとりの特性に合わせ、講師がマンツーマンで指導してくれるため、どのような発達障害を抱える子どもでも高いソーシャルスキルが得られるでしょう。

一人ひとりの生徒にあったサポートを丁寧にしている塾

発達障害児へのサポートをしっかり行ってくれる塾は、子ども一人ひとりの「強み」を活かした指導を行う塾です。

塾によくある広告といえば、「マンツーマンでの個別指導」「わかりやすいテキスト」「高い実績」といった内容ばかりを強調しているだけで、肝心の指導方針については不明瞭な場合が多いものです。

発達障害でない人であれば、指導方針は講師ごとの信条にまかせても問題はありません。

しかし、発達障害児の場合、普通の学習方法ではさまざまなところで困難が生じるため、指導方法を講師に一任している塾はおすすめできません。

発達障害児へサポートを行う塾は、得意な教科を中心に教えるような方法を行います。普通の塾は、成績の低い教科を優先的に指導するため、不思議に思う人もいるでしょう。

発達障害児は多くの場合、特性ゆえに勉強への苦手意識が強く、自己意識の低さから「自分は落ちこぼれだ」という劣等感をもっています。

そのため、まずこの苦手意識や劣等感を治さないことには適切な指導ができないのです。

指導前のテストで得意なこと、苦手なことを調べ、お子さんの得意教科をさらに伸ばす指導を行います。得意科目の問題を次々解かせ、褒めることでお子さんの勉強に対する意識を変えるのです。

そこから徐々に苦手教科の学習へとシフトさせ、本人の学習意欲を損なわせずに学力の底上げをするカリキュラムを行います。

また、強みを活かす学習方法のひとつとして、視覚・聴覚の優位性を踏まえた指導も行います。

発達障害の特性で、視覚と聴覚の情報処理の偏りが挙げられます。耳から入る情報を理解するのに時間がかかる子どもや、逆に字や絵を見て理解することが困難な子どももいます。

こうした特性で代表的なのはLDですが、実はこういった特性はアスペルガーやADHDなど、自閉症スペクトラムの多くの子どもに見られる特性です。

発達障害児へサポートを行う塾では、視覚優位の子どもに対して言葉での解説を避け、テキストや絵での説明を中心に指導を行います。

逆に、聴覚優位の子どもにはテキストの問題も口頭で読み上げ、解説も口頭で行うなど、子どもが理解しやすい方法で学習をサポートしてくれるのです。

インターネット塾という選択肢もある

発達障害児には、対人関係を苦手とする子どもがよくいます。

  • 不用意な発言で周りの生徒とよく問題を起こす
  • 集団の中にいることに強いストレスを感じ
  • 周りの人の視線や物音、声に敏感に反応し気が散ってしまう

このような子どもは、塾のように集団で学習する場所は不向きでしょう。

そういった子どもは、インターネット塾の利用が効果的な場合も。学習ソフトや動画を用いてわかりやすく問題を解説しているため、対人関係が苦手な子どもでもストレスが少なく勉強を行うことができます。

また、視覚優位・聴覚優位の子どもでも、学習がしやすいのもメリットに挙げられます。

学習ソフトや解説アニメーションのみを配信している塾なら、視覚優位の子どもが理解しやすく、講師の解説が聞ける動画授業やライブ授業なら、聴覚優位であれば学習を効率よく進めることができます。

もちろん双方向通信で講師と画面越しに授業が受けられる塾もあるので、担当講師からマンツーマンで授業を受けたい人、講師に指導に関する要望を直接伝えたい人も利用できるでしょう。

子どもの症状に合わせた塾選びが大切

塾選びは子どもの特性を考慮して選ぶ必要があります。また、特性だけでなく、症状の重さに関しても選ぶべき塾は変わるものです。重度自閉症の子どもや、知的障害を含むカナー症候群など、症状が重い場合は対応ができない塾もあります。

そのため、塾を選ぶ場合はどの程度の障害まで対応できるか、またどんな特性の子どもに対応できるかといったところまで調べる必要があるでしょう。

選んではいけない塾の特徴

塾選びをする上で、気をつけたいのが質の悪い指導で不当な利益を得る「悪徳塾」の存在です。どの悪徳業者にも共通するのが、消費者の悩みや不安感につけ込むこと。

特に発達障害児を抱えた家庭ですと、子どもの将来に不安を覚える親御さんも多いでしょう。そういった心理につけ込み、高額な授業料やテキスト代を請求する塾が今後多く現れると予想できるため、塾選びをする際には悪徳塾かどうかをしっかりと見極めましょう。

【悪徳塾の特徴】

  • こちらが問い合わせをしていないのに、勝手に勧誘電話をかけてくる
  • 料金を公表していない。または~一式、~コース代など、詳細な価格を明記しない
  • 「生徒管理費」「教師選抜費」などの、用途不明の費用が計上されている
  • 授業料1年分をいきなり一括で支払わせようとする
  • 非常に高額な教材を買わせようとする。断ると「それでは講師が教えられない」「選んだコースとセットだから」という理由で無理やり買わせようとする
  • 「どの志望校へも100%合格」「成績アップ保証」といった、オーバーな広告が目立つ
  • HPや広告の内容と、実際の塾でのカリキュラムや指導方法が違う

塾講師が発達障害の子どもに対応できるかが重要

「発達障害の子どもに適したサポートが受けられる塾を選ぼう」でも触れましたが、発達障害は一人ひとりが異なる特徴をもっています。

虹色に分かれる太陽光線のスペクトラムのように、「自閉症スペクトラム」は症状の種類や度合いによって個性が大きく変わるのです。

そのため、塾の広告や説明で「発達障害に対応可能」と見聞きして、すぐに塾を決めてしまってはいけません。発達障害に対応できるというなら、一体どのような症状に対応できるのかも、細かく確認しなければならないのです。

「発達障害児も受け入れ可能」と触れこんでいる塾でも、実際にはただ発達障害児を受け入れただけで、学習を支援する体制を全く構築していない場合も考えられます。

また、指導方針を講師に丸投げしている塾の場合、経営者が講師に対して聞きかじりの発達障害児の特徴や、対応方法を伝えただけということも考えられます。

中途半端な知識と対応方法では発達障害児に対応できず、成績が伸びないばかりか、間違った指導方法により学習意欲の低下・厳しい叱責による劣等感の増大などを招く恐れもあるのです。

とはいえ、発達障害児に対してしっかりと対応できる塾を探すのは非常に難しいでしょう。広告や説明を聞いただけでは、本当に説明通りの対応をしてくれるか不安になる親御さんも多いはずです。

そこで、誰でもできる見極め方として、1.体験授業への申込みと、2.有資格者が在籍しているかどうかの2つをおすすめします。

【体験授業】

1日だけお子さんを塾に預け、お子さん本人に勉強がしやすかったかを判断してもらう方法です。親御さんからすれば手厚いサポートをしているように見える塾でも、当のお子さん本人からすれば、全く的はずれなサポートである場合もあります。

発達障害児への教育は、本人の意欲を尊重させることが不可欠。お子さん本人が「また通いたい」「楽しく勉強できた」といってくれれば、その子にぴったりな塾だったと判断できます。

【有資格者のいる塾】

発達障害児へ指導するための資格というのは、精神保健福祉士や児童発達支援管理責任者などの、公的な支援施設の運営に必要な資格だけではありません。発達障害児への対応ができることを認定する民間資格もあるのです。

主に挙げられるのは「発達障害コミュニケーション指導者資格」、「自閉症スペクトラム支援士」、「発達障害学習支援サポーター資格」、「チャイルド・ライフ・サポーター®」の4つです。

講師や塾の経営者がこうした資格をもっていれば、発達障害への理解と正しい指導方法がわかっている塾だと判断できるでしょう。

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