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発達障害の塾ガイドおもな発達障害の種類と特徴学習障害(LD)

学習障害(LD)

学校で漢字が読めない、書けない子は学習障害?LDの特徴やおもな症状、接し方などを調べています。

漢字が書けない読めない、学習障害(LD)の特徴

学習障害は、知的発達の遅れがないのに、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」などの能力のうち、特定のものの習得や使用が著しく困難な状態を指します。

日本では障害の言葉が重いため、学習障害をLDと呼ぶことも多くなっています。LDはLearning Disabilitiesの頭をとったものです。

学習障害の原因は、中枢神経系に何らかの機能障害があると考えられていて、知的障害・情緒障害・聴覚障害・視覚障害などの要因が直接の原因だとは考えられていません。

近年はマスコミなどでも学習障害について取り上げられるようになり認知度も広まっていますが、現代の医学ではまたはっきりと解明されておらず、一部の症状をのぞいては治療法も確立されていない障害です。

だからこそ、学習障害は家族や学校などまわりが「もしかして」と気づき、理解したうえで、一人一人の特性に合った方法で対処・解決するように導いてあげることが大切です。

学習障害は1つの症状をさすものではないので、子どもたちそれぞれの症状は多種多様になります。具体的なおもな症状をこちらで紹介します。

学習障害(LD)のおもな症状

  • 集中して授業を聞くことができない
  • 落ち着いて座っていることができない
  • 整理整頓ができない
  • ひとりごとを言う
  • ぼんやりとしていることが多い
  • 乱暴な態度をとる
  • かんしゃくを起こす
  • 特定のものにこだわり、融通がきかない
  • 地図が読めない
  • 日時や場所が理解できない
  • ボール蹴りが上手にできない
  • 左右が理解できない
  • 集団行動ができない
  • 聞くことができても、上手く話せない
  • 他人の話を聞けない
  • 読むことができても、文字が書けない
  • 文字を習っても理解できず、読めない
  • 簡単な計算ができず、意味が理解できない

この中でも、算数や言語を苦手とする子どもを「ディスレクシア」と分類します。
「難読症」「失読症」「識字困難」とも言い、学習障害の中でももっとも研究が進んでいる症状です。
読み書きについては小学4年生くらいになると、ディスレクシアかどうかが分かることが多いようです。中学校で英語の読み書きが入ってきた途端に、困難を示す子どももいます。

学習障害(LD)の子どもへの接し方

学習障害(LD)の子どもは特定分野での困難があるため、その困難を抱えている部分をサポートして、伸ばしてあげることが大切です。

例えば「書く」ことで困難を生じている場合、文字のなぞり書きから始めて決まった範囲内で安定して収まるように文字を書かせます。範囲内で収まってきたら、書き順にも気をつけていきます。

「読む」ことに困難がある場合、文章を一行ずつゆっくりと指でなぞって読むことを意識します。読む文章は好きな動物やキャラクターが出てくるものを選び、子どもの気持ちを高めさせるのもポイントです。

「話す」ことに困難がある場合、子どもが興味をもっている話題で話しかけます。反対に子どもが話し始めた場合は、話をさえぎることのないよう上手くフォローして会話をし、「話すことが楽しい」と思わせてあげます。

トレーニング方法はさまざまですが、どのトレーニングも「負担」なく行うことが重要です。「ダメ」と叱るのではなく、できたら「できたね」と褒めながら伸ばしてあげることが大切です。

学習障害(LD)の子どもへの接し方 具体例

学習障害(LD)の子どもは特に行動に問題がある訳ではないので、反対に障害に対してどのように接していくのが良いのか、悩んでしまう方もいると思います。

学習障害(LD)では、全般的に得意な部分を伸ばしてあげるのが良いと言われています。それでは、具体的にどのような接し方をすればいいのか見ていきましょう。

得意なことを伸ばしてあげる

読み書きや計算など、学習について苦手分野がある学習障害(LD)ですが、その分、特定の分野で秀でた才能を持っている場合もあります。もし、何か得意な分野や関心のあることが見つかったら、好きなだけその分野に打ち込ませてあげても良いでしょう。

例えば、スティーブンスピルバーグは学習障害(LD)で読字障害があり、学校も同級生より遅れて卒業し、学校でいじめられた経験もあるそうです。ですが、学校で感じるストレスを発散させてくれていたものが映画制作だったと言います。

このように、歴史的に名を残す人の中には、学習障害(LD)と診断されていた人がたくさんいます。苦手な分野の克服も大切ですが、広く浅くできるようになるよりも、特異な分野を伸ばすことによって、苦手な分野をカバーする方法の方が良いでしょう。

周囲の人にも学習障害(LD)を伝える

何らかの障害があるということを、学校や周囲の人に伝えない方もいますが、障害だとは考えず、子どもの特性として伝えておくことをおすすめします。

学習障害(LD)の子どもも、障害がない子どもも、みんな様々な個性を持っている人間です。ですから、計算が苦手、文字を読むことが苦手、文字を書くことが苦手、ということも特性のひとつとして伝えてください。

担任の先生に伝えることはもちろんですが、学校で仲良くしている友達などにも、その年齢に合った分かりやすい言葉で説明してあげます。そのときのポイントは、できないことだけではなく、出来る部分や得意な部分も一緒に伝えること。

そうすれば周囲の人からの理解も得られ、子どもとしても過ごしやすい環境を作れるのではないでしょうか。

苦手な分野は得意な方法で克服

得意な分野を伸ばすと言っても、やはり苦手な分野もできるようになってほしいと感じると思います。学習障害(LD)の子どもは特定の苦手分野を持っているので、それをカバーできるような学習法で学習させてあげることが効率的です。

例えば、文字を読むことが難しいようであれば、タブレットを使って学習するのがおすすめです。タブレットなら音声によって学習できるアプリがありますし、読みやすいように文字の大きさなどの調整もできます。

反対に文字を書くことが難しいようなら、学校のノートを取るときにマインドマップを使用すれば、各段に早く書くことができるようになる可能性もあります。マインドマップは単語だけをメモして繋げていくので、必要のない言葉を書かない分、余裕を持って書くことができます。

子どもと一緒に、タブレットを使った学習や、マインドマップを書く練習をしてみてください。楽しく学習ができれば、通常の学習よりも効率が良くなることは間違いありません。

専用の教育機関を利用する

通常の学校に通いながら、療育機関などにも通っているという子供は少なくありません。また、特別支援学校やフリースクール、塾という方法もあります。

これらの学校や施設にいる先生方は、何らかの障害を持っている子どもをサポートするためのプロです。通常の学校だけに通っているときと比べ、子どもが意欲的に勉強に取り組むようになった、文字が書けるようになってきた、などと感じられる場合もあるようです。

その中でも塾は、月額料金も高くはなく、気軽に通うことができます。塾の特徴を見て、自分の子どもに合った塾を選べるという点もメリットです。

教育機関への通学は文部科学省からも推奨されている

専用の教育機関に通うことの重要性は、文部科学省からの「発達障害児に対する教育支援体制のガイドライン」にも報告されています[1]。この報告を見ると、LDの子どもの教育には、通常の学校との連携と家庭でのサポート、そして、学校外での支援が大切となっています。

LD,ADHD,高機能自閉症については,学校外の機関や団体を活用していくことも大切です。

出典:文部科学省『小・中学校におけるLD(学習障害),ADHD(注意欠陥/多動性障害),高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン(試案)第5部 保護者・本人用』
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1298171.htm

ガイドラインの中では、「個別の教育支援計画と指導計画」も必要であるとされていますが、学校外での支援と個別指導が両立できるところが、塾などの教育機関だと言えるでしょう[1]。また、個別指導はLDの子どもにとって欠かせないものであるようで、発達障害教育推進センターの「LDの子どもへの指導方法」の中でも、効果的な支援方法として挙げられています[2]。

発達障害児専門の教育機関でしか学べないこと

発達障害を持つ子どもの専用教育機関は、各地に多く設けられています。中にはLD専用のスクールもあり、このような教育機関では、マンツーマン指導で子ども一人一人に合わせた教育を行い、「言葉」の習得を最重要課題として学習に取り組んでいきます。

  • 言葉をうまく取り扱うための準備を整える
  • 言葉に関連する言葉を習得し言葉の質を高める
  • 基本を押さえた文章を作ることで助詞の使い方を習得

言葉の習得には、これらのポイントが大切であり、これらを重点的に実践していこうと思うと、通常の教育機関ではなく、専用の教育機関でなければ難しいでしょう。

発達障害専門機関に通うことによる変化

発達障害専門の教育機関に通うことで、子どもはどのように変化するのでしょうか。こちらは、「Act.」という発達障害の子どもを対象とした、放課後活動を行っている支援団体の実績です[3]。

Act.は運動を通じて仲間とのコミュニケーションを深め、満足感や成就感を味わう、ということを目的としているため、LDの「学習」という点からは少々目的が異なります。ですが、発達障害の子どもが集まる場所という観点で見ると、発達障害の学習塾に通うことと同義です。 保護者にAct.の活動内容についてアンケートを取ったところ、100%の方がAct.に参加してよかったと答え、さらに次のような回答があったと言います[3]。

  • 同じような子どもと楽しい時間を過ごせた
  • 子どもは活動が待ち遠しいようで、活動までの日を指折り数えていた
  • 活動に参加した翌日は元気に学校に行っていた
  • 生活にメリハリがついたようだ
  • 学校に行っているときよりも本来の姿が出ていた

このように、同じような状態の子どもと一緒に時間を過ごすというだけでも、発達障害の子に大きな影響を与えるようです。 通常の学校などでは、学習の苦手さなどで劣等感を感じていることが多いでしょうが、発達障害の子ども向けの塾では、その劣等感を感じることがありません。そのため、のびのびと学習や活動に打ち込めるようになり、本来の子どもの能力を発揮させることが出来るのではないでしょうか。

【参考URL】

参考[1]:文部科学省『小・中学校におけるLD(学習障害),ADHD(注意欠陥/多動性障害),高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン(試案)第5部 保護者・本人用』
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1298171.htm

参考[2]:発達障害教育推進センター『【3】LDのある子どもへの指導方法と支援体制』
http://icedd.nise.go.jp/index.php?page_id=58

参考[3]:岩手大学教育学部研究年報『発達障害児に対する放課後活動「Act.」の実践報告ー実践の意義と持続可能な運営のための工夫ー』
https://iwate-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=11282&item_no=1&page_id=13&block_id=21

ICTを活用する

LDを持つ子どもたちの能力を高めるためには、「ICT」を活用することが効果的だとされています。

児童生徒によるICT活用とは,児童生徒が,情報を収集や選択したり,文章,図や表にまとめたり,表現したりする際に,或いは,繰り返し学習によって知識の定着や技能の習熟を図る際に,ICTを活用することによって,教科内容のより深い理解を促すことである。

出典:文部科学省『第3章 教科指導におけるICT活用』
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/056/shiryo/attach/1249668.htm

このように、ICTの活用は、文部科学省によって推奨されており、教師の授業のしやすさだけでなく、生徒の学習支援ツールとして活用することができる点も推奨される理由となっています。 LDの子どもは特にICT活用と相性が良く、上でご紹介したように、学習の理解をより深めてくれるものがICTなのです。

ICTの活用とは?

学習にICTを活用すると言っても、具体的にはどのように活用するのでしょうか。ICTとは、パソコンやタブレット、液晶テレビ、プロジェクタなど様々な物を含むため、活用範囲は非常に幅広くなっていますが、代表的な活用法は次のようになります。

  • 読むことが難しい子どもに音声で文章を聞かせる
  • 書くことが難しい子どもにタブレットでの入力をさせる
  • 話を聞くことが難しい子どもに映像や文字を見せる
  • ゲーム感覚で学習させることで学習意欲向上につなげる
  • イラストや映像で文字を使わない学習を行う

漢字や文字、読み書きが苦手なため学習が進まないのであれば、タブレットの音声機能、教育用ゲーム、キーボードなどが役に立つ可能性があります。

LDの子どもがICTを活用することのメリット

LDの子どもは、特に学習のみを苦手としているため、障害を持っている子どもの中でも、ICTの活用に向いていると言えます。

文部科学省の委託によって作られた「ICT活用ハンドブック」によると、発達障害のある子どもの教育にICTを活用したところ、子どもの学習に対するストレスが軽減され、学習が進んだと記載されています。

ICTを活用し、発達障害のある子どもたちの様々な困難を取り除いたり減らしたりすることにより、子どもたちの可能性を広げることが期待できます。 実際、「今まで全く分からなかった勉強が分かるようになった」「本読みが苦痛でなくなった」「(ICTが)あるとないとでは大違い。もっと早く欲しかった」といった子どもたちの声が報告されています

出典:国立大学法人 兵庫教育大学『発達障害のある子どもたちのためのICT活用ハンドブック 特別支援学級編』
http://jouhouka.mext.go.jp/school/pdf/tokushi_hougo.pdf

ICTを活用すれば、今まで分からなかったことが分かるようになるため、学習意欲も向上することでしょう。学習方法を少し変えるだけで、LDの子どもの能力を大きく伸ばすことが出来るかもしれません。

ICTの活用が成功した事例

ICTの活用によって学習能力を向上させたLDの子どもの事例を、2つご紹介しましょう。

文章をすらすら読むことができない場合

音節を間違える、拾い読みになる、読みが途中で止まってしまうなど、文章を読むのが苦手な場合、文字と音が一致していない、言葉を塊として考えることができない、などの可能性があります。 タブレットには、音声で読みながら、読んでいるところにアンダーラインを表示させる機能があるものもあるため、言葉を塊で認識すること、音と文字の一致に役立ちます。

また、イラストによって文章内容を予測させることも可能です。ICTを使った学習によって、文節や言葉の塊が理解できるようになり、文章の理解度も上がったと言います。

漢字がうまく書けない場合

毎日書いている漢字を間違える、お手本通りに書けないなど、漢字を書くことが難しい場合、漢字の構成が理解できていない、線などの位置関係が分からない、などの可能性が考えられます。 タブレットで、書き順を確認しながら手書きができるアプリを利用したことで、線の方向性や漢字の構成が理解できるようになったそうです。

また、国語辞典アプリを利用すると、毎回辞書を引く負担が減るため、分からない漢字を調べる癖をつけることができたといいます。

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